ミッションインポッシブルのウィリアム・ダンローは誰?正体から俳優、30年越しの伏線とイーサンとの“清算”の結末まで徹底解説

ミッションインポッシブルのウィリアム・ダンローは誰?正体から俳優、30年越しの伏線とイーサンとの“清算”の結末まで徹底解説

「ミッションインポッシブル ファイナルレコニング」でまさかの再登場を果たしたウィリアム・ダンロー

第1作『ミッション:インポッシブル』でイーサン・ハント(トム・クルーズ)がCIA本部に潜入した“伝説の宙吊りシーン”を覚えている方も多いでしょう。

あの時、厳重な「ブラック・ヴォルト」を管理していたのが、地味で不運な技術官ダンローでした。30年の時を経て、彼がなぜ物語の核心に返り咲いたのか、ファンなら誰もが気になるはずです。

30年の時を経て、彼がなぜ物語の核心に返り咲いたのか、ファンなら誰もが気になるはずです。

この記事で分かること・読者の疑問

  • ウィリアム・ダンローは誰?正体や過去の役割は?
  • なぜ『ファイナル・レコニング』で再登場したのか?
  • 彼が何度も名前を連呼される理由や、1作目との伏線回収とは?
  • イーサンとの30年越しの清算の結末は?
  • 妻タピーサとの愛と“本当の幸せ”は?
  • ダンロー役ロルフ・サクソンと、妻タビーサ役のルーシー・トゥルガルジュク

本記事は、「ミッションインポッシブル」シリーズを愛する熱心なファンはもちろん、最新作でダンローの存在が気になった方、過去作とのつながりやオマージュを深掘りしたい方に向けて書かれています。

ダンローの正体、彼が歩んだ数奇な運命、そして“清算(レコニング)”というテーマがシリーズにどんな意味をもたらしたのか――この記事を読めば、映画の見方がきっと変わるはずです。

さあ、30年越しの伏線と感動の清算、その真相に一緒に迫ってみませんか?

ウィリアム・ダンローとは誰?正体は『ミッション:インポッシブル 1』での不運なNOCリスト管理者

ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニングでのウィリアム・ダンローの再登場、すごく意表を突かれました。一瞬、名前を聞いても誰だかわからないくらい。。。

そんな方も多いと思いますので、第一作での登場シーン、宙づりのイーサンは覚えていても、ダンローをよく覚えていない方のために、シーンを振り返ってみたいと思います。

まず、ウィリアム・ダンロー(演:ロルフ・サクソン)は、1996年公開の『ミッション:インポッシブル』(監督:ブライアン・デ・パルマ)第一作で初登場します。

彼はCIA本部の超厳重な「ブラック・ヴォルト」でNOCリスト(諜報員の実名リスト)を管理する技術担当官。見た目は、ちょっと冴えない眼鏡のオタク系。まじめな七三分けの髪型、スーツもどこか野暮ったい。筆者は、あの「いかにも裏方の技術屋」な雰囲気が逆にリアルで好きでした。

あの伝説の「宙づり」シーン、イーサン・ハント(トム・クルーズ)が天井から降下する場面で、ダンローは登場。彼だけが金庫室に入れるため、イーサンたちはダンローのコーヒーに薬を仕込み、嘔吐を誘発、彼を何度もトイレに駆けこませます。その回数、実に「4回」。とても間抜けなシーン。

セキュリティは

  • 声紋認証
  • 網膜スキャン
  • ダブルキー
  • 音声・温度・圧力センサー
  • レーザーネット

と、まさに鉄壁なのですが。。。

しかし、ダンローの嘔吐による数分の離席中に、NOCリストは奪われてしまいます。

事件直後、CIAのキトリッジ(ヘンリー・ツェーニー)はダンローを「アラスカのレーダー基地に左遷」! あまりに無情な措置に、当時の筆者には、こんな記憶が残っています。「ダンロー、超かわいそう!」

まさか30年後に、この左遷が伏線として活きてくるとは想像だにしませんでした!

うーん、考えてみれば、たった数分の登場でこれほど印象に残る脇役も珍しいですよね。

次は、『ファイナル・レコニング』で再び脚光を浴びたダンローの新たな活躍に迫ります。あの「伝説の男」は、30年の時を経てどんな役割を果たしたのでしょうか?

ウィリアム・ダンロー再登場:伏線・清算・活躍シーンを徹底解説

『ファイナル・レコニング』で再登場!ダンローの役割と衝撃の活躍シーン

ミッションインポッシブル ファイナルレコニングでのウィリアム・ダンローの再登場は、誰もが驚いた瞬間だと思います。まさか、あの第1作で「不運なオタク技術官」だった彼が、30年の時を経て物語のカギを握る存在になるなんて。筆者も劇場で思わず「まじか!?」と心の中で叫びました。

ダンローは、アラスカ・セントマシュー島のSOSUS基地で登場。あの「ブラック・ヴォルト」の伝説的設計者が、今やイヌイットの妻タピーサとともに僻地で静かな生活を送っているなんて。まったく人生って何が起こるか分からないものですね。

このおじさん、どこかで見たことあるなぁと思っていたら、ベンジー(サイモン・ペッグ)が「ダンローの名前」を4回も連呼
第一作のNOCリストシーンの回想で、だれなのかわかり、ひとりのファンとしてニヤリとしてしまいました。

今回のダンローは、ただのカメオ的再登場ではありません。
イーサン・ハント(トム・クルーズ)たちがエンティティのソースコードを追う中、彼が記憶していたセヴァストポリ潜水艦の座標が、物語の進行を大きく左右します。

しかも、ロシア特殊部隊に襲撃される中で、ダンローは偽座標を送ってロシア側を出し抜き、イーサンに正しい座標を伝えるという機転まで披露。

筆者はこのシーンで「おいおい、ダンロー、めちゃくちゃ有能じゃん!」と感心しました。

さらに、クライマックスでは爆弾解除に挑みます。妻のタピーサやドガと協力し、起爆装置の三本線を同時に切断して爆発を遅らせるという、まさに命がけの大活躍。

どこでそんな知識を身につけたのかは謎ですが、さすが「コーディングのレジェンド」。もしダンローがいなければ、イーサンたちのミッションは失敗していたかもしれません。

筆者も、ダンローが「ただのイーサンの被害者」ではなく、最終的にヒーローとして描かれたことが嬉しかったです。

監督クリストファー・マッカリーと製作のトム・クルーズが、なぜダンローをここまで重要な役割に据えたのか、その意図を考えると、シリーズの「集大成」として過去の脇役にも光を当てるという愛情を感じずにはいられません。いや、それにしても、ダンローの名誉挽回っぷりには拍手喝采です!

さて、なぜここまでダンローの名前が連呼されるのか?次のセクションでは、その裏に隠された「30年越しの伏線」について深掘りしていきます。…気になりませんか?

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なぜダンローの名が連呼される?『ミッション:インポッシブル 1』との深いつながりと30年越しの伏線回収

ミッションインポッシブル ファイナルレコニングでウィリアム・ダンローの名前が何度も強調される――これ、シリーズファンなら絶対に気になるポイントですよね。

筆者も劇場で「またダンロー!?」と何度も心の中でツッコミを入れてしまいました。

まず、ベンジーがSOSUS基地で

ベンジー: すみません、今「ダンロー」と?

ダンロー: ええ、そうです。

ベンジー: ビル…ウィリアム・ダンロー!「ラングレーの」ダンロー?「ブラック・ヴォルトの」ダンロー?

ダンロー: ええ、その通りです。で、あなたは?

ベンジー: 信じられない!本気――?この人はコーディングのレジェンドですよ!ラングレーのCIAメインフレームを設計したんです。ブラック・ヴォルト――地球上で最も安全なデータベースで、完全に侵入不可能です。

出典:『ミッション:インポッシブル/ファイナルレコニング』(2025)

ダンローの名前を4回も連呼する場面。

これ、実は第1作でダンローが4回嘔吐した回数とリンクしているのでは?

製作陣の遊び心を感じます。いや、偶然かもしれませんが、こういう細かいオマージュがシリーズの醍醐味ですよね。

ダンローを北極海の僻地にとばしたキトリッジすらも、終末の保管庫でダンローの顔を見て、

キトリッジ: わたしはあなたを知っていると思う

ダンロー: ダンローだ。

キトリッジ: (そうだ!)ウィリアム・ダンロー。

ダンロー: 妻のタピーサです。

出典:『ミッション:インポッシブル/ファイナルレコニング』(2025)

とやり取りするくらい。左遷させたキトリッジにも覚えてもらえていたということで、ここでもンローの名誉回復と筆者は感じました。

そして、なぜここまでダンローがフィーチャーされるのか?それは、30年越しの「清算」=レコニングという今作のテーマと深く結びついているからだと思います。

第1作でイーサン・ハントがNOCリストを奪ったことで、ダンローは人生を激変させられ、アラスカの孤島に左遷されました。普通なら「不運な脇役」で終わるはずの彼が、30年後に「伝説のコーディング設計者」として、物語の核心に戻ってくる。

これぞシリーズファンへの最大のご褒美、驚きの伏線回収!

実は、監督のクリストファー・マッカリー氏は、この『ファイナル・レコニング』をシリーズの集大成と位置づけ、過去のキャラクターの物語にも決着をつけることを強く意識していたようです。

ダンローという第1作で不運な扱いを受けたキャラクターに、単なるカメオ出演ではなく、物語の核心に関わる重要な役割を与えることで、「清算」というテーマをより深く、感動的に描こうとしたのではないでしょうか。

俳優ロルフ・サクソン氏のインタビューによれば、当初の契約ではアラスカのシーンのみの予定だったものが、物語の展開に合わせて出演シーンが増えていった可能性も示唆されています。

これは、製作過程でダンローのキャラクターが持つポテンシャルと、物語への貢献度の高さが再評価された結果かもしれませんね。やっぱり、こういう長年の伏線回収はシリーズ愛が試されますよね。

また、ファイナルレコニングでは過去作の小道具、たとえば第1作でクリーガーが落としたナイフが再び重要アイテムとして登場します。これも「過去の出来事が今に繋がる」ことを象徴していて、筆者は思わず「うーん、こういうの大好き!」と唸ってしまいました。

さて、30年越しの伏線がどう「清算」されるのか――次はイーサン・ハントとダンロー、二人の人生の交差点に迫ります。

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空白の30年と“清算”の物語:ウィリアム・ダンローとイーサン・ハント、交差する二人の人生

ミッションインポッシブル ファイナルレコニングでウィリアム・ダンローとイーサン・ハントがついに対面する――この瞬間、筆者は胸が熱くなりました。だって、あの第1作で直接会話すらなかった二人が、30年の時を経て「清算」するんですよ?こんなドラマチックな展開、なかなかありません。

イーサンは、自分がNOCリストを奪ったことでダンローの人生を狂わせてしまったことをずっと気にしていた様子。飛行機の中で

イーサン:「あなたに命を救われたと聞いています。あなたの人生にしてしまったことへの償いをどうすればいいのか分かりません

出典:『ミッション:インポッシブル/ファイナルレコニング』(2025)

と謝罪します。でも、ダンローの答えがまた素晴らしい。

「それは見方次第だよ、友よ。もし君が30年前にあのヴォルトに侵入しなかったら、私はおそらくまだあそこにいただろう。おそらく幸せだとさえ思っていたかもしれない。私に平穏をもたらしてくれた唯一の家を見つけることもなかっただろうし、愛する女性に出会うことも決してなかった。謝る必要なんて何もない。私こそ君に命を救われたんだ。

出典:『ミッション:インポッシブル/ファイナルレコニング』(2025)

このやりとり、筆者は本当に感動しました。うーん、人生って本当に何が幸いするか分からない。

ダンローは、アラスカでタピーサと出会い、静かな幸せを見つけた。「幸せの尺度は人それぞれ」、この映画の大きなテーマがここに集約されている気がします。

イーサンは常に「世界を救うために誰かを犠牲にしてしまう」苦しみを背負ってきた。でも、ダンローのように「新しい幸せ」を見つけた人もいる。これって、「清算」の一つの答えだと思います。

いや、それにしても、ダンローの言葉にイーサンがどれだけ救われたか、観ているこちらまで嬉しくなりました。筆者は、こういう「脇役の人生にも光を当てる」シリーズの姿勢が本当に好きです。

ダンローの30年間を支えたもの:妻タピーサとの愛と“本当の幸せ”

ダンローは、第一作でイーサNOCリストを盗まれ、セキュリティ責任者として、キトリッジによって、即日アラスカに左遷。荷物はあとから送付されるほど、ひどい扱い。

ダンローの左遷されたセント・マシュー島はベーリング海の孤島。アラスカ本土まで350㎞離れ、年間平均気温3.2°! ここに30年間って、なかなか厳しい。

でもダンローはここで妻となる、タビーサと出会います。

ダンローはCIAにそのまま勤めているよりも、セント・マシュー島で妻に出会えて、本当の幸せを見つけたとイーサンに語っています。これは強がりではなく、実感のようです。実際に下記のシーンからも、伺えます。

  • イーサンにダンローが「愛する妻と出会えた」と言ったのとき、振り向いた妻のタピーサの優しい笑顔
  • SOSUS基地から、犬のエサを口実に、タビーサを送り出すときも「また会えるわよ」と言いてもらえる優しい妻
  • ラストの核爆弾解除でも、逃げずに付き添ってくれるタビーサ。

出典:『ミッション:インポッシブル/ファイナルレコニング』(2025)

しかもダンローはタビーサをかなり愛している

2012年にデンリンガーがSOSUS基地に来て、セヴァストポリ関連の座標データを回収していったとき、妻のタビーサを見下した。あたまに来たダンローは、バックアップファイルの存在を黙っていました。

結果として、セヴァストポリの座標軸について、イーサンたちを助けることに。

ベンジーにたいするダンローのセリフからも妻への愛がわかります。

ダンロー:一つ秘密を教えてやろう、友よ。このディスクには座標なんて一つも入っていない。14年前のあの“改修”?あれは隠蔽工作の匂いがプンプンしていた。それに、あの上司(デンリンガー)はタピーサを見下した態度で話した…あれが気に入らなかったんだ。だから、このバックアップのことは決して教えなかった。

奴らが去った後、私が一つ残らず全部自分で調べた。すると、ある一つの出来事が際立っていた。奴らが全てを回収しに来るおよそ1ヶ月前に、海底で大規模な爆発があったんだ。当然、当時はその重要性なんて分からなかったが、座標だけはメモして、その唯一のディスクを破壊したんだ。

出典:『ミッション:インポッシブル/ファイナルレコニング』(2025)

ウィリアム・ダンローにとって、妻のタビーサはとても大事な人なんですね。

俳優紹介:ダンロー役ロルフ・サクソンと、妻タビーサ役のルーシー・トゥルガルジュク

ミッション:インポッシブル1作目と最新作でダンローを演じロルフ・サクソン。妻のタビーサ役を演じたルーシー・トゥルガルジュクについて紹介します。

項目 ウィリアム・ダンロー タビーサ
 名前 ロルフ・サクソン (Rolf Saxon) ルーシー・トゥルガルジュク (Lucy Tulugarjuk)
 生年月日 1955年7月7日 1975年2月28日
出身地 アメリカ合衆国・バージニア州アレクサンドリア カナダ・マニトバ州チャーチル生まれ、ヌナブト準州イグルーリク育ち
 国籍 アメリカ カナダ (イヌイット)
 言語 イヌクティトゥット語 (熟練した翻訳者でもある)
 主な経歴 カリフォルニアの劇団で活動後、ロンドンのギルドホール音楽演劇学校で本格的に学ぶ。卒業後は英国を拠点にテレビ、映画、舞台で活動を開始し、後にアメリカと行き来する。1996年の『ミッション:インポッシブル』でCIA分析官ウィリアム・ダンローを演じ、2025年の続編で同役を再演する 2001年の映画『アタナユア』の主演で国際的な評価を得る。2017年には自身の監督デビュー作『Tia and Piujuq』を発表。2023年には共同監督・脚本・主演を務めた『Tautuktavuk (What We See)』がトロント国際映画祭でプレミア上映された
 活動拠点 アメリカ (サンフランシスコ・ベイエリア)、イギリス (ロンドン カナダ (ヌナブト準州イグルーリク、ケベック州モントリオール在住)
 主な出演作 映画: 『ミッション:インポッシブル』シリーズ、『プライベート・ライアン』
テレビ: 『テレタビーズ』(米国版ナレーター)
ゲーム: 『ブロークン・ソード』シリーズ (声優)
映画: 『アタナユア』(主演)、『Tia and Piujuq』(監督/脚本/出演)、『Tautuktavuk (What We See)』(共同監督/脚本/出演)
 受賞歴 ギルドホール音楽演劇学校の卒業時にゴールドメダルを受賞。マンチェスター・イブニング・ニュース・シアター・アワードで主演男優賞を受賞 『アタナユア』でアメリカン・インディアン映画祭の最優秀女優賞を受賞。共同監督作『Tautuktavuk』でトロント国際映画祭のAmplify Voices Awardを受賞
 キャリアの特徴 舞台、映画、テレビ、ビデオゲームと多岐にわたる活躍を見せる実力派俳優。特にビデオゲームや『テレタビーズ』のナレーターなど、声優としての評価も高い。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーにも所属した経験があり、古典演劇の確かな素養を持つ 女優、映画監督、脚本家、スロートシンガーとして多彩な才能を発揮するアーティスト。ヌナブト独立テレビネットワーク(NITV)の常務取締役を務め、イヌイットの文化とイヌクティトゥット語の保存・活性化に尽力する文化的な活動家でもある

ロルフ・サクソンは確かな演技をベースに、舞台や映画、テレビ、ビデオゲームで活躍を見せています。たしかにM:i-1での分析官ダンローは、リアルにいそうなオタク技術者を演じきっていました。

『ファイナル・レコニング』での再登場のオファーは最初、友人の冗談だと思ったそうです。監督からのオファーで、サクソンは本物と理解したそうです。

30年経っても、体型がほとんど変わっていないのは、素晴らしい思います。きっと俳優として、研鑽を積んできたのでしょう。

30年経ってイーサンに「CIAにいるよりも、アラスカに来て、本当の幸せを見つけた」と語るシーン、とても実感がこもっていました。俳優としても人間としても、良い人生を送ってきたのではないかと筆者は感じました。

ダンローの妻タビーサ役のルーシー・トゥルガルジュクは、カナダ生まれのイヌイットにルーツを持つ女優。女優、映画監督、脚本家、スロートシンガーとして活躍し、イヌイットの文化活動家でもあります。

『アタナユア』でアメリカン・インディアン映画祭の最優秀女優賞を受賞。共同監督作『Tautuktavuk』でトロント国際映画祭のAmplify Voices Awardを受賞する十分すぎるほどの経歴の持ち主でもあります。

タビーサ役では、英語のセリフはほとんどなく、(おそらく)イヌイット語を話していました。しかし表情から十分、伝えたいことがわかる演技、ダンローを見つめる優しい目、本物の演技ができる女優さんだと筆者は感じました。

まとめ

この記事では、ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニングで第一作から30年ぶりに再登場した、ウィリアム・ダンローについて、以下の4つのポイントで深掘りしてきました。

  • ウィリアム・ダンローは誰?正体や過去の役割は?:第一作の『ミッション:インポッシブル』のCIAで「ブラック・ヴォルト」を管理していた元CIA技術官。イーサンたちにNOCリストを奪われて、アラスカに左遷背れていた。
  • なぜ『ファイナル・レコニング』で再登場したのか?:監督クリストファー・マッカリーと製作のトム・クルーズらが、シリーズテーマの「清算(レコニング)」を象徴する存在として、ダンローを再登場させました。過去のキャラクターの物語に決着をつけ、彼の人生の変化を通じて物語に深みを与えるためです。
  • 彼が何度も名前を連呼される理由や、1作目との伏線回収とは?:ベンジー・ダン(サイモン・ペッグ)らによるダンローの連呼は、第1作での「4回嘔吐」とリンクするシリーズ愛あふれるオマージュ。さらに、30年越しにクリーガーのナイフやキトリッジ(ヘンリー・ツェーニー)との再会など、数々の伏線が回収されました。
  • イーサンとの30年越しの清算の結末は?:イーサンとダンローは、過去の出来事を互いに許し合い、ダンローは「あなたのおかげで本当の幸せを見つけた」と語ります。イーサンもまた、自分の選択が他者の人生に与えた影響を受け止めることで、シリーズの大きなテーマである“清算”を体現しました。

ミッションインポッシブル ファイナルレコニング」でのウィリアム・ダンローの再登場は、単なるファンサービスやノスタルジーではありません。監督クリストファー・マッカリー、製作トム・クルーズらが「過去の清算」「人間の成長」「シリーズの集大成」というテーマを深く掘り下げるため、彼に重要な役割を与えたのだと筆者は考えます。ダンローの物語は、脇役であっても人生をやり直し、幸せを見つけられるというメッセージを強く伝えています。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

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