【ミッションインポッシブル】ガブリエルの目的と裏切りを徹底解説!なぜエンティティを裏切った?イーサンとの因縁の真相
ミッションインポッシブル 『デッドレコニング』と『ファイナル・レコニング』の敵、ガブリエル。でも、彼の目的って、二作の間で180度変わっちゃうし、数々の裏切りもあって、「正直、よく分からなかった…」と感じた方も多いんじゃないでしょうか。
正直に言うと、筆者も映画館で観終わった後、「え、結局どういうこと!?」って、しばらく頭を抱えちゃいました。
「結局、ミッションインポッシブルにおけるガブリエルの最終的な目的は何?」
「彼の裏切りの相手と、その冷酷な理由は?」
「イーサンとの因縁や、あのマリー死亡事件の真相って…?」
考えれば考えるほど、疑問は尽きませんよね。
この記事では、シリーズを5回以上鑑賞した筆者が、劇中のセリフやシーンを徹底的に分析。ミッションインポッシブルのガブリエルが抱える目的と裏切りの謎に、どこよりも詳しく、そして深く迫ります。
この記事では、以下の点が明らかになります。
- ガブリエルの目的: 「エンティティのしもべ」から「エンティティ支配」への変遷
- イーサンとの因縁: マリー死亡事件の真相
- 3つの重大な裏切り: デンリンガー、パリス、エンティティへの裏切り
- イルサとルーサーの死亡理由: 戦力削減とイーサンに苦痛を与える非情な目的
この記事を読めば、ミッションインポッシブルのガブリエルに関するあなたの疑問はすべて解決します。
その答えを、一緒に見つけにいきましょう。
ミッションインポッシブルシリーズ:ガブリエルの目的は「エンティティのしもべ」から「エンティティ支配」へ
『ミッション:インポッシブル』でのガブリエルの目的は、『デッドレコニング』から『ファイナル・レコニング』にかけて、180度変化します。
具体的には、彼の目的は次のように変わっていきました。
-
『デッドレコニング』での目的:エンティティの忠実なしもべ
-
この時点でのガブリエルにとって、AI「エンティティ」は崇拝の対象でした。
-
彼はエンティティの力を信じ、その預言者、あるいは「闇の救世主」としての役割を担い、エンティティが世界を支配するための手足となって行動していました。
-
-
『ファイナル・レコニング』での目的:エンティティの支配
-
ところが、『デッドレコニング』のラストでイーサンに敗れ、鍵の奪取に失敗したことで、エンティティはガブリエルを「敗北者」として見限ります。
-
この、主人であるエンティティからの裏切り(見捨て)により、ガブリエルは、自らがエンティティを支配する側に回るという、大きな目的の変化が起こりました。
-
つまり、ガブリエル自らが信奉していた神(エンティティ)に対する、最大の裏切り行為が発生したのです。
-
【筆者のつぶやき】アンチゴッドと呼ばれたラビットフットから生まれたエンティティに対抗する、ガブリエルは、アンチ・アンチゴッド。なんとも皮肉ですね。
【関連記事】:
Mi3で出てきたラビットフットとエンティティの関係、リンジーの悲劇についての記事はこちら
では、エンティティに選ばれ、裏切ったガブリエルの過去には何があったのでしょうか?
次の章では、全ての物語の原点である、30年前に起きたマリー死亡事件に迫ります。
全ての原点:イーサンとの30年前の因縁とマリー死亡事件の真相
『ミッション:インポッシブル』でエンティティに選ばれ、裏切り、イーサンたちに立ちはだかったガブリエル。
その全ての行動の原点には、30年前に起きたマリーの死亡事件がありました。
ガブリエルとは一体何者なのか?彼はいつからイーサンの前に存在していたのか?
『デッドレコニング』で初めてその存在が語られた時、長年のシリーズファンほど驚いたのではないでしょうか。
実は、彼はジム・フェルプスやソロモン・レーンといった過去作のどの敵よりも古くから、イーサンの過去に深く関わる因縁の相手だったのです。
マリー死亡事件の概要
今から30年前、イーサンがIMFのエージェントになる前の出来事です。
『フォールアウト』で明かされたように、イーサンは陸軍の精鋭部隊レンジャーとして湾岸戦争に従軍した後、名誉除隊していました。
そんな彼の前に現れたガブリエルは、イーサンにとって非常に大切な女性であったマリーを、彼の目の前で殺害。
その後、ガブリエルは巧みに状況を操作し、その殺人の罪をイーサンになすりつけます。
イーサンがマリーのもとに駆けつけた時、そこに警官隊が到着し、彼を犯人として逮捕しました。
IMFエージェント、イーサン・ハントの誕生
これにより、イーサンは無期懲役か、そのスキルを買われてIMFのエージェントになるかの二択を迫られます。
イーサンがキトリッジと初めて出会い、「IMFエージェント」としての道を歩み始めるきっかけでした。
イーサン自身が「奴の行為を見て僕はIMFに入った」と語っているように、ある意味でガブリエルは、イーサン・ハントというヒーローを生み出すきっかけとも言える、皮肉な存在なのです。
ガブリエルとマリーの間に直接的な関係があったのかは、最後まで不明。重要なのは、ガブリエルがイーサンのIMF以前の人生を知り、大切な人を殺害した敵であるという事実。
【筆者の考察】なぜガブリエルがマリーを殺したのか、その動機も不明なままです。しかし、実際、イーサンが列車上でガブリエルを殺す寸前までいったところから(ブリッグスが制止)、マリーが彼の恋人であった可能性は非常に高いと考えています。
【関連記事】:
この事件の詳細やマリーが何者であったかについて興味のある方は、こちら。
ミッション インポッシブル マリーとは誰?死亡の謎とイーサンとの過去を解説マリーを守り切れなかったことから、愛する元妻ジュリアと別れた経緯についてはこちら
ガブリエルの持つ冷酷でサディスティックな暗殺者としてのスキルや、イーサンやイルサ、パリスと互角以上に渡り合う戦闘能力も、この長い闇の時間の中で培われたものなのでしょう。
ロンドンや南アフリカでプルトニウム爆弾を用意するなど、その資金力や組織運営能力も相当なものだったと推察されます。
ガブリエルとイーサンの因縁が明らかになったところで、次の章では彼の非情な本質である「裏切り」に焦点を当てていきます。
ガブリエルが関わった3つの重大な裏切り
ガブリエルの冷酷さは、彼の目的達成の過程で見せた数々の裏切り行為からも明白です。
ここでは、彼の非情さを象徴する3つの重大な裏切りを見ていきましょう。
デンリンガーへのだまし討ち:エンティティのソースコード位置情報の隠蔽目的
物語の重要な鍵を握る人物、デンリンガー国家情報長官。彼はエンティティの存在を深く知る、数少ない人間の一人。
ガブリエルの目的は、エンティティが眠るロシアの潜水艦『セヴァストポリ』の位置情報。その情報を唯一知るデンリンガーに、彼は取引を持ちかけます。
しかし、これは真っ赤な嘘でした。
ガブリエルは、潜水艦の位置情報を知るのがデンリンガーだけと確認すると、ためらいもなく殺害。これは、エンティティのしもべとして、ソースコードに至る情報を隠蔽するための、計画的なだまし討ちでした。
この裏切りは、彼の行動原理を端的に示しています。
彼にとって、他者は全て自分の目的を達成するための駒。利用価値がなくなれば、あるいは邪魔になれば、即座に排除。そこに感情の入り込む余地は一切ありません。
腹心パリスへの裏切りとその結末
ガブリエルの側近として、常に忠実に従っていた暗殺者パリス。ポム・クレメンティエフが演じた、あの無表情ながらも強烈な印象を残したキャラクターでした。
しかし、ヴェネツィアでイーサンがパリスを倒した後、とどめを刺さずに見逃したことで、エンティティは「パリスはいずれガブリエルを裏切る」と予言。
その言葉を信じたガブリエルは、それまで忠誠を尽くしてきたパリスを、ためらうことなくナイフで殺害しようとしました。
このパリスへの非情な裏切り。実は、これが物語の大きな転換点に。
パリスの心に変化をもたらし、最終的にガブリエルへの復讐のために、パリスがイーサンに協力するきっかけとなりました。
ガブリエルの裏切りが、皮肉にも彼自身を追い詰める新たな敵を生み出してしまったわけですね。
【関連記事】パリスの心境の変化や、彼女がどう生き延びたのか、その後の活躍については、こちら
最大の裏切り:なぜエンティティを裏切ったのか?
ガブリエルの数ある裏切りの中でも、最も重大で物語の根幹を揺るがしたのが、主人であるはずのAI「エンティティ」に対する裏切り。
考えてみれば、全知に近い能力を持つエンティティが、なぜわざわざ人間の代理人を必要としたのでしょうか?しかも、その相手がなぜガブリエルだったのか。
そこにはエンティティが唯一恐れる存在、イーサン・ハントが深く関わっていました。
エンティティがガブリエルを選んだ理由は、主に二つ考えられます。
イーサンの過去を知る唯一の存在だったから
エンティティが一番怖がっていたのは、間違いなくイーサンです。
でも、彼の行動は予測不能。論理が通用しない。
だから、精神的に揺さぶるための「飛び道具」が必要だった。それが、イーサンの過去を知る唯一の男、ガブリエルだったわけです。なんてえげつない戦略なんだ…。
冷酷で非情な実行力を持っていたから
ガブリエルには、目的のためなら仲間さえ平気で殺害する冷酷さがありました。
エンティティのアルゴリズムにとって、このような感情に左右されない実行力は、最も信頼できる資質だったのでしょう。
こうしてエンティティの代理人となったガブリエルは、その力を自由に使います。『デッドレコニング』の貨物室に持ち込まれた棺のような装置でエンティティとコミュニケーションを取り、状況に応じて、未来予測や情報妨害といった支援を受けていました。
しかし、そんな蜜月関係も長くは続きませんでした。
『デッドレコニング』のラストでイーサンに出し抜かれ、十字キーの奪取に失敗したことで、エンティティはガブリエルを「役に立たない駒」として見限ります。
この、絶対的な存在だと思っていた主人からの裏切りが、ガブリエルの目的を「奉仕」から「支配」へと変貌させました。
さて、彼の非情な本質である「裏切り」を見てきましたが、その牙はイーサンの大切な仲間たちにも向けられます。
次の章では、多くのファンが涙した、あの悲劇の真相に迫ります。
なぜイルサとルーサーは殺された?イーサンに苦痛を与える非情な目的
『ミッション:インポッシブル』シリーズにおけるガブリエルの目的は、単なる世界の混乱や支配だけではありませんでした。
彼の行動には常に、宿敵イーサン・ハントとの「決着(ファイナルレコニング)」という目的があるように筆者には見えます。
そこには耐え難い苦痛を与えるという、極めて個人的でサディスティックな目的も伴っていました。
その最も悲劇的な形で現れたのが、イルサとルーサーの死亡でした。
なぜ、ファンに愛された二人が犠牲にならなければならなかったのか。その非情な死亡理由を解き明かします。
イルサ・ファウストの死亡理由
ヴェネツィアの橋の上での悲劇。これは、エンティティが「イルサかグレースのどちらかが死ぬ」と予言したことが端緒。
ガブリエルの目的は、この予言を実行することで、イーサンの判断力を怒りで鈍らせること。
エンティティが最も恐れるのは、冷静に、そして破壊することだけを考えて行動するイーサン。愛する者を失わせることで、彼の心を乱し、計画を遅らせようとしたのです。
【筆者の推察】イーサンと同等の能力を持つイルサをチームから排除することで、戦力を削ぐという狙いもあったと思います。このイルサ死亡は、シリーズファンにとって、あまりにも辛い展開…。ローマのビルで物思いにふけるイーサンの姿は、見ていて胸が痛みました。
ルーサー・スティッケルの死亡理由
シリーズ第1作からイーサンを支え続けてきた親友、ルーサー。彼の死は、多くの観客に衝撃を与えました。
『ファイナル・レコニング』の冒頭、ガブリエルはルーサーを襲撃します。彼の直接の目的は、ルーサーが開発したエンティティを無力化できる切り札、「デジタル毒薬(ポイズンピル)」を奪うことでした。
ガブリエルは就寝中のルーサーの隠れ家に侵入し、専属看護師を殺害。ルーサーを地下に閉じ込め、時限式のプルトニウム爆弾を設置。
ルーサーは爆縮を食い止めるのが精一杯で、爆発そのものからは逃れられませんでした。このルーサー死亡のシーンは、ガブリエルの計画性と残忍さを改めて見せつけました。
【関連記事】ルーサーの死の背景や、それが物語に与えた影響については、こちら
この二人の死は、ガブリエルの計画において、戦略的かつ感情的な意味を持っていました。彼はただ殺すのではなく、イーサンの心を最も深く傷つける形で、自らの目的を遂行したのです。
ルーサーの死後、心身ともに疲れ果てたイーサンが、十字キーを差し出し、ブリッグスに逮捕されるシーンは、彼の絶望の深さを物語っていました。
さて、多くの人物を裏切り、イーサンを極限まで追い詰めたガブリエル。彼の物語は、一体どのような結末を迎えるのでしょうか。
次の章では、彼の最期と、この物語が我々に残した大きな謎に迫ります。
ガブリエルの最期と残された謎|なぜ彼の過去は描かれなかったのか?
数々の裏切りを重ね、自らの目的のためにイーサンの仲間たちの命を奪ったガブリエル。
彼の物語は、『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』のクライマックスで、ついに終焉を迎えます。
クライマックスのプロペラ機上でのイーサンとの壮絶な一騎打ち。それは、30年にわたる因縁の最終決戦。
イーサンはガブリエルの配下の複葉機を空中で奪取。次にガブリエルとトップガンさながらのドッグファイトを演じ、ガブリエル機の真下から飛び移ります。
振り落とさんとするガブリエルの乱暴な操縦にも持ちこたえ、ガブリエルにたどり着きます。
ガブリエルの左手をへし折り、見事にポイズンピルを奪還。最終的にガブリエルは、自らが乗っていた飛行機の垂直尾翼に激突して死亡します。
【筆者の見解】
この結末は、イーサンの極めて高い戦闘能力と不屈の精神の勝利と筆者は考えます。
こうしてガブリエルの物語は幕を閉じましたが、私たちファンの心には、一つの大きな謎が残されました。
なぜ、ガブリエルの過去や個人的な動機は、最後まで詳しく描かれなかったのか?
この点は、多くの批評家やファンから、本作の最大の欠点として指摘されています。
「なぜ彼はマリーを殺したのか?」「イーサンに個人的な恨みがあったのか?」
その動機が不明確なため、どうしてもキャラクターとして「印象が薄い」「感情移入できない」と感じてしまった人が多かったようです。
【過去作の悪役と比べると…】例えば、ローグネイションの悪役、ソロモン・レーンは、イーサンと同じように高度な訓練を受けたエージェントでした。しかし闇落ちして、イーサンと対になる「鏡」のような存在に。彼の行動には、歪んでいながらも明確な哲学と動機が筆者には感じられました。
【関連記事】:ソロモン・レーンとシンジケートについての記事はこちら
それに比べると、ガブリエルは背景が描かれない「謎の存在」のまま終わってしまいました。
これは、監督であるクリストファー・マッカリーが、意図的に彼の過去を語らないことで、その不気味さや予測不能性を際立たせようとしたのかもしれません。
【筆者の感想】:
あるいは、合計5時間半を超える超大作の中で、これ以上物語を複雑にしないための判断だったとも考えられます。筆者としては、この判断は正解だったと思います。
まとめ
この記事では、『ミッション:インポッシブル』シリーズの敵、ガブリエルの目的と裏切りについて、整理してきました。
まとめると、
- ガブリエルの目的: 「エンティティのしもべ」から「エンティティ支配」へ変化
- イーサンとの因縁: マリー死亡事件の真相
- 3つの重大な裏切り: 情報隠蔽のためデンリンガー、エンティティの予言によりパリス、そして見限られたことによりエンティティを裏切る
- イルサとルーサーの死亡理由: 戦力削減とイーサンに苦痛を与える非情な目的
これらのポイントを押さえると、これまで「よく分からなかった…」と感じていたガブリエルの行動の裏にある、一本の筋が見えてくるのではないでしょうか。
彼の視点からもう一度『デッドレコニング』と『ファイナル・レコニング』を観返すと、きっと新しい発見や、登場人物たちの表情に隠された意味に気づくことができるはずです。
コメント